アメリカへの赴任後に初めて自動車を購入することを考えている方に向けた記事です。
こんにちは、アメリカ駐在員のユキヒョウ。( @Yukihyounet)です。
前回はアメリカでの生活立上げにかかる初期費用についてお話ししました。
初期費用についてまだイメージが持てていない場合は「アメリカ赴任 初期費用」を参照して下さい。
今回は生活立上げの初期費用の中でも大きな比率を占める自動車の購入についてです。
トロリーやバスなど公共の交通機関が発達している一部の大都市の中心部を除き、アメリカでは車がないと行動範囲や生活パターンが著しく制限され、それは日常生活の中で大きなストレスとなってきます。
色々な考え方や好み、ライフスタイルがあるので「アメリカでは車の購入は必須」と言うつもりはありませんが、
車での移動は広大で多種多様なアメリカにおける生活をもう一段階豊かにしてくれるひとつの重要な要素であることは間違いないでしょう。
では、アメリカで車を買うことになった場合、いったい何から手を付けたらいいのか?
車は大きな買い物なので、出来るだけ買った後に後悔したくありませんよね。
アメリカで車を購入するにあたっての心構え、事前準備とは何か?
ここではアメリカで初めて車を購入するにあたり、赴任前にやっておくべき事前準備と赴任後の購入時の注意点について解説します。
赴任前の事前準備をしっかりとしておくことで、赴任後に後悔なく車を購入することが出来ます。
- アメリカで初めて車を買うための事前準備(赴任前)と現地での注意点(赴任後)がわかる
- アメリカで後悔なく車を購入することが出来る
日系メディアで日系ディーラーの情報を集める
何事もまずは必要な情報を集めるところからすべてが始まります。
情報収集
赴任地の日系メディア(日本語情報誌)で日系ディーラーを調べ、情報を集めます。
私の周りの90%以上の日本人が日系ディーラーまたは日本人スタッフがいる販売店で車を購入しています。
理由は「なんとなく安心」だから。
何が安心かというと、まずは日本語での対応、そして日本人が求める顧客サービスの概念が近く、
全てを言わなくてもこちらの期待値をある程度汲み取れるからだと思います。
当然、非日系ディーラーであっても仕事の品質や接客がこちらの期待を上回る販売店は存在しており、
日系ディーラーが全てにおいて優れているとは思いませんが、赴任直前はただでさえ忙しくなるもの。。
赴任前は主に非対面でのやり取り(メール、電話等)になるため、特に最初の車の購入については
日本語でコミュニケーションが取れて、日本人客のニーズ/不安に思う点を理解している日系ディーラーがストレスが少ないです。
南カリフォルニアの主要日系メディア一覧
(http://www.la.us.emb-japan.go.jp/web/m07_12.htm)
訪問アポを入れる
事前に必要な情報を十分集めたところで具体的なアクションに移ります。
アポ取り
まずはメールか電話で連絡し、こちらの要望(購入予定日、車種、価格帯、オプション等)を
ざっくり伝えたうえで、自分の担当者さんを決めてもらったほうがいいです。
異国で初めて車を購入する場合、色々と気になる事が後から後から出てきますが、
はっきり言って現地で現物を見て、担当者さんと直接話をしないとそのほとんどは解決しません。
これは日本でも同じかと思います。
この時点で大切なのは、現地に行った時に途方にくれないように、
どこに行って誰と話すのかを決めておくことです。
訪問アポはできれば複数社入れたほうがより選択肢が広がります。
とは言え、やはり疲れるのでそこまでこだわりが強くないようであれば2~3社が現実的かと思います。
担当者さんに訪問アポを入れるにあたり、無料送迎サービスのある店舗もあるので聞いてみて下さい。
販売店選択のポイント
販売店の選択に当たっては何を優先するか?によりますが、私の場合はこれまでのやり取りで
「担当者さんが信頼できそうか」
という基準で選びました。
初めての車購入は不安だからこそ、やはり最後は人。
車の購入後はDMV(車両管理局)への登録、自動車保険の契約など後続手続きのほか、
その後の日常的な車両メンテナンスや州の運転免許取得にかかる各種相談などで担当者さんとはお付き合いが続きます。
あとはその店が自宅(または職場)から近いかどうか、これも結構重要なポイントになると思います。
一般的に日系ディーラーの顧客は日本人が多く、扱う中古車も元オーナーは日本人だったものが多いようです。
日本と異なりアメリカには定期的な車検制度がなく、
メンテナンスはオーナー次第、なのですが、
日本人オーナーはきちんと手入れしているケースが多いらしく、車の程度も良い印象です。
この辺りも現物を見て直接話を聞かないと分かりません。
個人売買
もちろん個人間での車の売買も選択肢の一つです。
第三者が介在していないので費用が抑えられる分、車両の状態や購入後の一連の手続きを含めて
トラブルが発生した場合は全て個人で対応することとなります。
トラブル発生時の対応は英語になるので、慣れてないうちは得られるメリットよりもリスクのほうが高いと思われます。
条件に納得すれば購入、納得いかなければその日は買わない
それでは実際に現物を見て、買う or 買わないを判断する局面を迎えます。
赴任後の初期費用の大半を占めるのは車の購入費用になるので、ここは大事にいきたいところ。
焦って買わない
まず、焦らないで大丈夫です。
一般的にその日、その店でどうしても車を買わなければいけない理由などありません。
決定権は購入者である自分にあります。
しばらくはレンタカーを借りる、または、LyftやUBERなどの配車サービスを使うなどすれば、
その日に車を購入しなくても当座の移動手段は確保できます。
尚、通勤にかかる費用は赴任日から一定期間、会社が負担してくれる場合もあるので、
海外赴任時に適用される規程を確認してみて下さい。
一方で先輩駐在員から得た情報をもとに、赴任前に車の購入を決定する人も少なからずいます。
これも「日系ディーラーならきっと大丈夫だろう」という判断からかと思われますが、
現物を見ずに車を購入するのは少し怖いと感じる人は多いのではないかと思います。
新車だったら特に不安はないのかも知れませんね。
相場
尚、車の価格についてはKelly Blue Bookというサイトで、地域毎に現在の取引価格帯が確認できます。
(https://www.kbb.com/)
アメリカは中古車が日本と比べて高い(値落ち率が低い)ので驚くかもしれません。
一方でリセールバリュー(下取り価格)も高めなので、この辺りは任期や走行距離なども考慮のうえ判断が必要です。
私の場合、登録料等の事務手数料も込みで、
6年落ちの日本車SUV(走行距離48,000マイル)が約$20,000、
8年落ちのスウェーデン車セダン(走行距離106,000マイル)が約$14,000
でした。
最初の大きな費用を抑え、その分を投資などに回したい場合はリース契約(月次払い)という選択肢もありますので、是非、検討してみて下さい。
車のサイズ
個人的にはコンパクトカーなどは避け、SUVなど中型以上の車を選ばれたらいいかと思います。
トラックなどの大型車やトレーラーと並走することも多く、また、総じて周りの運転もあまり上手ではないので
運転していて怖いと感じることがよくあるからです。
万が一の場合、ご自身やご家族が大事に至らないためにも、ある程度の強度と重量のある車を選ばれると安心かと思います。
アメリカ赴任 車を買う まとめ
最初のうちは日系ディーラーからの購入が後々のことも考慮すると何かと都合がいいかと思います。
通勤で車が必要であっても購入を焦る必要はありませんので、手元資金と相談しながら自分にとって最適な車を探してみて下さい。
新車も含めて色々な車を眺めたり試乗するのも、それはそれで夢が膨らんで結構楽しいですよ。
また、アメリカで車を運転する際は国際運転免許証が必要になりますので、渡米前に取得しておくのを忘れないで下さい。
アメリカで初めて車を買うにあたっての注意点
- アメリカで初めて車を購入するにあたっては赴任前の事前準備が重要
- 一番最初の車の購入は日系ディーラーが何かとストレスが少ない
- 渡米前に担当者さんを決めてもらい、どこに行って誰と話すのかを明確に
- 訪問アポはできれば複数社入れたほうがより選択肢が広がる
- 日本人オーナーだった中古車はメンテナンスの面で車の程度が良い印象
- 個人売買は費用は抑えられるがトラブル発生時は全て自己責任
- 中古車の価格相場はKelly Blue Bookで取引価格帯の確認が可能
- 車のサイズはSUVなど中型以上のほうが安心
- とにかく、焦って買わないこと
- 渡米前に国際運転免許証の取得も忘れずに
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海外での生活には不安や大変なことやつらいこともあるが、気持ちの持ち方ひとつで楽しいことに変わることだってある。海外生活を楽しく、また無事に乗り越えていくためのポイントは、自らが考え、行動を決め、そして行動に移していくこと=パートナーの海外赴任を「自分ごと」にすることだ。
この記事がこれからアメリカに赴任される方の参考になればとても嬉しいです。
▼車を買うための事前準備が出来た方はこちら!▼
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それでは、また。