アメリカでの救急車の呼び方と、病院に搬送された際の費用を知りたい方へ向けた記事です。
アメリカで救急車で病院に搬送された場合、お金は一体いくらかかるのか?
こんにちは、アメリカ駐在員のユキヒョウ。( @Yukihyounet)です。
あまり想像したくない事態ですが、実際に起きてしまったのでシェアしたいと思います。
万が一の時のための参考にしてもらえると嬉しいです。
医療費が非常に高い国、アメリカ。
長男が熱けいれんの発作を起こして意識を失い、救急車で病院に搬送されたことがあります。
学校から息子が体調不良との連絡があり、妻は下の子のお迎えもあるので私が午後から会社を早退して自宅で一緒にいました。
この時のことはあまり思い出したくないので詳細は割愛しますが、今まで生きてきた中で一番怖かったです。
状況によって異なりますが、アメリカにおいて救急車で病院に搬送された際にかかった費用について私のケースを紹介しますので参考にして下さい。
- アメリカでの救急車の呼び方がわかる
- 救急車を呼んでから病院に搬送されるまでの一連の流れがわかる
- 救急車、病院での医療費がどの程度になるか具体的にイメージできる
救急車を呼ぶ

救急車を呼ぶには「911」(Emergency Call)をダイヤル。
患者の年齢、容態、氏名、住所、連絡先(携帯番号)を伝え、救急隊員が到着するまで電話口のオペレーターとのやり取りが続きます。
正直、気が動転していて何を話したか正確には覚えていませんが、意識の有無と脈拍の確認、気道確保を指示されました。
10~15分後に救急隊員4名が到着。
自宅での処置は意識の有無、血圧、脈拍、心電図を確認。
まだこの時点では意識は戻らず。
救急搬送の同意書にサインをした後、担架で救急車に移動。
病院へ搬送中の救急車の中でようやく目を覚まし、心から救われた気持ちになりました。
救急車の費用 $2,177.31(約24万円 ※$1=110円)

請求書
請求書は約1ヶ月後に自宅に送付されてきました。
まず、先方に医療保険に関する情報を提供。
請求書の裏面に保険情報を提供するフォームが有ったので必要情報を記入のうえ返送しました。

結果、私が加入している医療保険は適用対象外で、全額が患者負担。。
内訳は以下の通り。
請求額 | 医療保険カバー等 | 患者負担額 | |
緊急搬送費(ALS*) | $1,933.05 | $0.00 | $1,933.05 |
走行費用 | $244.26 | $0.00 | $244.26 |
合計 | $2,177.31 | $0.00 | $2,177.31 |
*ALSとはAdvanced Life Supportの略で、高度な医療処置が可能な救急車を指します。
ちなみに請求書にLate Noticeとありますが、先方が保険に関する確認に時間を要したためで遅延金は発生していません。
搬送先病院での医療費 $3,713.56(約40万円 ※$1=110円)

当然ながら搬送先の緊急病院でも費用が発生しますが、子供の命より大事なものはありません。
請求書明細
搬送先の病院(Urgent Care)でかかった費用は以下の通り。
尚、Urgent CareはEmergency Room(ER)とは異なり予約なしでも診療してくれる病院です。
救急車で運ばれたからと言って優先的に診てくれる訳ではなく、簡単な診断のあと待合室で1時間程度待ちました。
請求額 | 医療保険カバー等 | 患者負担額 | |
医療サービス(1) | $11.00 | $5.43 | $5.57 |
医療サービス(2) | $60.00 | $29.64 | $30.36 |
検査費用(1) | $250.00 | $123.50 | $126.50 |
検査費用(2) | $115.00 | $56.81 | $58.19 |
検査費用(3) | $58.00 | $28.65 | $29.35 |
検査費用(4) | $80.00 | $39.52 | $40.48 |
検査費用(5) | $195.00 | $96.33 | $98.67 |
検査費用(6) | $115.00 | $58.19 | $58.19 |
レントゲン(1) | $431.00 | $289.92 | $141.08 |
メディカルケア(1) | $2,100.00 | $2,100.00 | $0.00 |
検査費用(7) | $15.00 | $8.67 | $6.33 |
検査費用(8) | $30.05 | $24.41 | $5.64 |
メディカルケア(2) | $220.00 | $92.95 | $127.05 |
レントゲン(2) | $33.51 | $12.99 | $20.52 |
合計 | $3,713.56 | $2,965.63 | $747.93 |
請求額合計は$3,700程度(約40万円)、うち、患者負担額は$750程度(約8.2万円)でした。
状況によって金額は異なるので、あくまでひとつの事例として参考にして下さい。
病院に搬送されてから帰宅許可が出る迄の時間は待ち時間も含めて約4時間。。
途方もなく長かったですが、息子の回復した姿を見て心から安堵したのを覚えています。
アメリカ 救急車を呼んだ結果 まとめ
救急車を利用したことで多額の費用が発生しましたが、家族の命より大事なものなどありません。
また、救急隊の処置はプロフェッショナルで、英語でのやり取りに戸惑いながらも非常に心強かったです。
結果的に大事には至りませんでしたが、あの時、救急車を呼んでプロの処置を受けていなかったら状況を悪化させていたかも知れません。
出来るだけ救急車のお世話になりたくはないですが、必要な時はためらわずに利用して下さい。
アメリカで救急車を利用する場合の注意点
- 救急車を呼ぶには「911」(Emergency Call)をダイヤル
- 救急隊員が到着するまで電話口のオペレーターとのやり取りが続くので、英語の医療本を一冊持っておくと心強い
- 搬送先のUrgent Careは予約なしでも診療してくれる病院であるが、救急車で運ばれたからと言って優先的に治療はしてくれず、簡単な診断のあと待合室で待たされる。毛布や水(食料)を持参のこと。
- 救急車、搬送先病院の請求書は約1ヶ月後に別々に自宅に送付されてくる
- アメリカの医療費は決して安くないが、必要な時はためらわずに利用すること
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この記事がアメリカで生活されているあなたの参考になればとても嬉しいです。
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それでは、また。
