スペイン留学 体験談 友達のお母さんに│現場で学ぶスペイン語 その2

スペイン留学 友達のお母さんに│現場で学ぶスペイン語 その2






 

スペインマドリード留学体験談エピソードに興味がある方に向けた記事です。

 

こんにちは、アメリカ駐在員のユキヒョウ。( )です。

大学時代にスペインのマドリードに留学していましたが、その時のエピソードを紹介します。

今回は第2弾、こちらも当時の私のホームページ(既に閉鎖済み)に記載されていた原文をほぼそのまま載せています。

海外留学に少しでも興味を持ってもらえれば嬉しいです。

 

スペイン留学 友達のお母さんに はじめに

スペイン留学 友達のお母さんに│現場で学ぶスペイン語 その2

 

これもスペイン留学時代の話である。

オレは6月末に全ての試験を終え,7月はひと月掛けてスペイン北部を旅していた。

 

久しぶりの長期一人旅。

マドリーの大学でスペイン人と同じコースを取り,四苦八苦しながらやっとの思いで試験を終えたオレは気分上々だった。

日本に帰るまで資金が許す限り旅に興じようと決めていたのだ。

 

今回はその旅行先でやっちまったお話である。

 

前回,オレは『バスの中での出来事』でスペイン留学時代で最も恥ずかしい思いをしたエピソードをお話したが,

今回のエピソードもそれに優るとも劣らない程恥ずかしいものである。

 

スペイン留学 体験談 バスの中での出来事│現場で学ぶスペイン語

2018.06.06

 

友達のお母さんに

スペイン留学 友達のお母さんに│現場で学ぶスペイン語 その2

 

スペイン北部に位置するバスク地方,フランス国境も近い海岸沿いに『サン・セバスチャン』という街がある。

首都マドリーから列車で約7時間。

ビスケー湾の真珠』とも呼ばれ,夏には高級避暑地としてヨーロッパ内外から多くの観光客が訪れるとても美しい街だ。

オレにはそのサン・セバスチャンから『TOPO』 と呼ばれる地方電鉄で20分程度のレンテイラという町に,『シルビア』という女の子の友達がいた。

彼女は生粋のスペイン人でありながら,なぜか日本に対して異常なほど強い好奇心を抱いていた。

その関係でオレと知り合い,以後,主にメールでお互いによく連絡を取り合っていた。

以前から夏休みになったら遊びに行くと約束していたため,オレは試験終了後、早速彼女に会いに行ったのだった。

 

シルビアはとても可愛く,優しい女の子である。

この日もバス停までオレを迎えに来てくれただけでなく,事前にオスタル(宿)の手配までしてくれたのだった。

夏のサン・セバスチャンは観光客で溢れ返る。

そのため,よほどの金持ちか現地にコネでもない限り,リーズナブルな宿をゲットすることは難しいのだ。

そのことを考慮してのシルビアの好意であった。

ああ,なんていい子なんだ。

 

シルビアは彼氏のカルロスと一緒にオスタルまで着いて来てくれた。

心のどこかで

 

『ちっ,オトコ付かよ・・・』

 

と思いながらも3人で話しながら,オレはサン・セバスチャンの美しい街並みを楽しんでいた。

そして午後2時,昼食の時間になった。

 

スペインでは時間は遅く流れる。

夏,朝は大体7時過ぎまで薄暗い。

8時半近くになってやっと街は眠りから目を覚ますのだ。

朝食は9時過ぎにクロワッサンとコーヒーで軽くすませる。

昼食は午後2時からゆっくり時間をかけて食べる。

午後5時まで,いわゆるシエスタと呼ばれる昼寝(休憩)をし,

夕食は午後8時頃から,というのがスペインにおける一般的な時間の流れだ。

しかしその分,夜は長い。

夏は9時を過ぎても外は明るい。

深夜12時を過ぎてからバルに飲みに誘われる事もある。

そんなスペインの生活に体の芯から漬かって約1年,オレの体も完全にスペイン化していたのだった。

 

シルビアが昼食を彼女の家でご馳走してくれると言う。

 

ああ,どこまで良い子なんだろう。

カルロスは母親が既に家で用意をしてくれているという事で帰っていった。

「よし!」と小さくガッツポーズ。

何とも言えない「淡い恋心」にも似たかすかな期待を胸に抱きながら,オレはシルビアの家に向かった。

 

とても綺麗な家だ。

さほど大きくはないが内装外装ともにセンスに溢れている。

ああ,シルビアはこんな家に住んでいるのか,と思いながら玄関のドアをくぐった。

 

『No hay nadie en casa?』
『あれ,誰もいないの?』

『Pues, no. A esta hora, todos están fuera.』
『ええ,今はみんな出てるわ』

 

おいおい,マジかよ!?

誰もいないってあなた!

つまり,今,この家にいるのはオレとシルビアの二人だけ。

 

20代の若い男女がひとつ屋根の下でふたりっきりという状況である。

 

正直に言おう。

 

オレはワクワクした

 

しかも超規格外に!

だってこんな可愛い女の子と二人っきりで,しかもオレに手料理を作ってくれると言っているのだ。

誰だって胸を高鳴らすだろう,普通!?

オレはこの瞬間,神すらも凌駕したと確信した。

 

手際よく料理を作り始めるシルビア。

その横で「なんか手伝う事ない?」とか言いながら見守るオレ。

これ,オレら付き合ってるんじゃないのか?という錯覚に陥るほどの

 

至福の時間

 

ああ,オレって・・・。

 

それから約30分後,料理が出来上がった。

二人で食卓に料理を運ぶ。

そして向かい合って座り,食べ始めた。

時折,彼女の目を覗き込むオレ。

一瞬,オレの視線に気が付いて,恥ずかしそうに目を逸らすシルビア。

 

『Te gusta?』
『どう,おいしい?』

『Sí, está muy bueno!』
『うん,メチャ美味いよ!』

 

こんな男女の何気ない会話に飢えていた当時のオレは,まさに今,自分は

 

幸福の絶頂

 

にいるのだと,勘違いも甚だしい状況にあった。

きっと幸せとはこういう状態を言うのだろう,と一人納得しているオレがそこにはいた。

 

 

『ガチャッ!』

 

誰かが玄関のドアを開けた。

 

『Mi mamá, quizás.』
『ああ,きっとお母さんだわ』

 

なんとお母さんが帰ってきてしまったのだ!

 

やはり神は存在したのだ・・・。

 

残念で仕方がなかったが,どうしようもない。。

 

とにかくシルビアのお母さんに挨拶をしようとオレは立ち上がった。

 

『Hola! Me llamo ○○. Encantado.』
『どうも,○○です、はじめまして!』

『Ah!! Eres tú!』
『あら,あなたね!』

 

シルビアからオレの話は既に聞いているらしく,とても快く迎え入れてくれた。

よく見るとお母さんも相当な美人だ。

話しながら、少し見とれてしまった。

 

そうしているうちにシルビアの弟『ガヴィ』も帰ってきて,オレ達4人は一緒に昼食を摂りはじめた。

スペインに来て1年。

家族団欒の雰囲気からも久しく離れていたオレの心の中は,淡い感動の気持ちで満たされていた。

 

ここでひとつ,素朴な疑問が湧いてきた。

 

シルビアのお母さんに対しては二人称の敬称であるUstedを使うべきなのか,それとも普通の二人称を使うかである。

普通,スペインでは歳が離れていても,例えば,教授や生徒の間でもある程度お互いを知って時間が経ち,二人の仲が良くなった場合などは『Tú』を使う。

『Usted』は敬称の意味を含んではいるが,ややもすると二人の間に距離を置かれているような印象を相手に与えてしまうのである。

オレとシルビアは当然のごとくお互い『Tú』で話している。

弟のガヴィとも,初対面ではあったが彼は年下なのでオレは『Tú』で話し掛けていた。

彼もオレには『Tú』を使っている。

 

そこで 問題なのがお母さんの存在である。。

 

いかにシルビアの母親とはいえ,オレの母親と同い年くらいの年齢で初対面の女性に対して,いきなり『Tú』を使っていいものだろうか。

 

馴れ馴れしい礼儀知らずの外国人とは思われたくなかった。

何せシルビアの母親が日本人に会うのはこのオレが初めて。

日本人の印象は,このオレの双肩にかかっていると言っても過言ではない状況である。

かといって,『Usted』を使って距離を置いて接しているような気まずい印象も出来れば与えたくない。

 

そこでオレは悩んだ。

 

出来れば『好印象』をサラッと勝ち取りたい。

 

さぁ、どうしたものか。。

が,勝手にひとりで悩んでいても仕方ないので,ここはひとつ,バカみたいではあるが直接本人に聞いてみようと思ったのだった。

 

オレ  『Pues, una cosa. 』
     『あの,ひとついいですか?』

母親  『Claro, dime. Qué cosa?』
    『もちろん,いいわよ。どうしたの?』

オレ  『Bueno.. no sé cómo decir.』
    『えぇっと,なんて言ったらいいのか。』

母親  『Pero qué cosa? Dímelo.』
    『なに?言ってごらんなさい?』

オレ  『Bueno, te puedo p/utear* ya?』
    『その,あなたをP/utearしてもいいですかね?』

母親  『。。。。。。。。。。』

シルビア・ガヴィ  『!!!??』  

 

 

☆Yukihyou先生のワンポイント♪スペイン語講座☆

●Tutear   <動詞>・・・『Tú』を使って話す,親しい付き合いをする

●P/utear* <動詞>・・・ひどい目に遭わせる,娼婦をあさる(ヤる…)

*実際には「/」は入りません。

 

オレがそう言い放った瞬間,場が凍った。

 

 

一番気まずいパターンじゃねぇか!!

 

『好印象』超対極!!

 

おいおい,娘や息子が目の前にいるっていうのにオレってばよー。。

 

恋心を抱いた女の子の目の前で、しかも、その母親に対して「○○○してもいいですか?」などと不届き千万ッ!!!

 

お,終わった。

今,不戦敗でこの恋は終わったのだ。。

 

明日、荷物をまとめて家に帰ろう。。

帰って小声で『天井の木目』を数えながら、そのまま眠ろう。

 

うぅ…。

神よ,こんなオレを許して下さい。。

 

スペイン留学 友達のお母さんに おわりに

強烈な体験を通して学んだことは、それが語学であれ何であれ簡単に忘れることはありません。

経験を積み重ねていくことがスキルの研鑽に繋がり、やがて大きな成果に繋がる。

 

語学習得王道は、真似マネ反復

そして実際に話せるようになるには、「習うよりも慣れろ」です。

 

こんな恥ずかしい体験も、今となってはいい思い出。

シルビアとはあれから15年以上も会っていませんが、今でも交流があり、きっと一生の友達であり続けると思います。

 

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それでは、また。

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